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アナタのうちの「まな板」は大丈夫?
洗ったはずのまな板に雑菌が残留!どんどん増殖!

梅雨や夏は食べ物が傷みやすく、食中毒の話題も多くなります。特に細菌性食中毒の発生件数は夏場ピークを迎えます。こうした時期だからこそ、キッチンのこまめな衛生管理が重要です。特にまな板は、キッチンの中でも直接食べものが触れる機会の多い場所。そのまな板の雑菌数、およびその増殖スピードを調べました。(衛生微生物研究センター2013年3月調査)

実験協力機関 : 衛生微生物研究センター

衛生微生物研究センターは、汚染微生物分析試験、保存効力試験(チャレンジテスト)、微生物限度試験、抗菌抗カビ試験、カビ抵抗性試験、最小発育阻止濃度(MIC)試験、空中浮遊微生物分析試験、一般生菌数測定試験、消臭試験、その他の微生物関連試験などを行っている民間の研究機関です。

李 憲俊(リ ノリトシ) 先生
衛生微生物研究センター 所長

李 憲俊(リ ノリトシ) 先生

韓国国立忠南大学助教授、 (財)食品薬品安全センター秦野研究所微生物学研究室を経て、1996年に衛生微生物研究センターを開設。研究分野は、「環境および各工業製品の汚染微生物の分布や特徴」「各工業製品の汚染、劣化防止法」「抗菌・抗カビ試験方法の改良」など。

実験一般家庭のまな板を使って、雑菌がまな板の表面で増殖する様子を計測

今回の実験は、軽く洗ったまな板が、高温多湿なシンク周辺に置かれた場合を想定し、まな板表面上の雑菌数がどのように変化するのかについて、時間を追って調べました。

STEP1:
一般家庭から回収したまな板を塩素系漂白剤で除菌してから使用
STEP2:
生の豚肉、生野菜(ネギ)などをまな板の上で実際に細かく刻んだ
STEP3:
食器用洗剤とスポンジでまな板表面を軽く洗い、水で洗剤を洗い流す
STEP4:
高温多湿環境(温度30℃、相対湿度90%)を再現し、シンク脇で保管
STEP5:
その後、2時間ごとにまな板表面上の雑菌を採取し、その数を計測

実験結果洗った後のまな板では400個/10㎠の雑菌が残留!!

調理後、軽く洗ったまな板には、400個/10㎠の雑菌が残留しており、完全に雑菌は落とし切れていませんでした。
まな板をシンク脇などの高温多湿環境に保管すると10時間後に2,500倍、12時間後に50,000倍に増殖

雑菌が残留していた洗浄後のまな板を、シンク脇などの高温多湿な環境に置いて放置すると、400個/10㎠だった雑菌は、4時間後には350倍(14万個/10㎠)に増殖。10時間後に2,500倍(100万個/10㎠)に達し、12時間後に50,000倍(2000万個/10㎠)まで増殖していました。

調理・洗浄後のまな板表面上の2時間ごとの雑菌数

※シャーレの雑菌写真はまな板の雑菌を32±1℃で48時間培養したもの

まな板の雑菌に対する日常の対処方法

まな板はしっかり洗い、風通しの良いところでしっかりと乾燥させましょう。
また、高温多湿な環境では、まな板にわずかに菌や汚れが残っていると菌が増殖し、使用時には雑菌だらけになっている可能性もあります。まな板を使用する前には、高濃度アルコール除菌剤を吹きかけ、しっかり除菌し、清潔な状態で使用しましょう。

まな板の表面で雑菌が増殖していく様子

特殊なライトを使って、まな板で雑菌が増殖していく様子を撮影しました。
動画内で白く光っている部分は、雑菌が増殖した痕跡です。時間が経つにつれ、白く光っている部分が増えており、雑菌が増殖していることがわかります。

※肉や魚介、野菜などを調理後、軽く汚れを洗い流したまな板に雑菌を少量付着させ、高温多湿環境において撮影
※雑菌が繁殖した痕跡や一部の食品カスなどの汚染箇所を光らせる汚染検査ライト『ビオスコープ BIO-1を使用

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